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フレッシュなショウガは清涼感があり、木のような香りと、温かみのある香りが混ざり合いシトラスのような風味を感じます。
乾燥したショウガは、フレッシュなものよりも香りが弱いですが、粉末などにするとレモンのような香りが広がり、温かみのあるコショウのように感じられます。
ショウガの歴史
ショウガの歴史はとても古く、3000年以上前から中国南部やインドで栽培されてきました。
その昔は中国・インド・ヨーロッパ・日本などで薬として使われてきました。
古代中国の医学書にも記述があり、漢方薬処方の半分にはショウガが配合されていたんだとか。
食品に使われだしたのは中世になってからなんだそうです。日本に伝わったのは中国からだそうで、またアジア地域からヨーロッパに伝えられた最初のスパイスの1つとも言われています。
アジアでは乾燥したスパイスミックス以外はフレッシュな状態で使われることがほとんどなのですが、古くから中東やヨーロッパでは、隊商によって運ばれたショウガが乾燥していたためフレッシュなものより乾燥ショウガの使用が発達したそうです。
ショウガの薬膳効果
ショウガには様々な薬膳効果がありますので、いくつかご紹介していきます。
①血行促進
フレッシュなショウガに多く含まれる辛み成分のジンゲロールには血の巡りをよくして一時的に発汗を促す作用があります。そのため、夏のむくみ対策や、体にこもった熱を放出する効果が期待できます。
②冷え性改善
フレッシュなショウガを加熱するとジンゲロールの一部が体を芯から温める作用があるショウガオールという成分に変化し、体を温める効果が高くなります。
さらに、乾燥させたショウガは、ショウガオールがが少なくなり温める効果が高いジンゲロンという成分が増えることがわかっています。特にお腹を中心に五臓を温めて発汗させる「温」の性質を持つ生薬として使われています。
ただし、摂りすぎには注意が必要です。体が乾燥してしまうので妊婦さんなどは特に注意してください。
③殺菌効果
ジンゲロン、ショウガオールには殺菌効果があることが解っています。
食中毒の予防や気管支炎、肺炎などの原因になる細菌類や、フィラリヤ、寄生虫も退治する効果があると言われています。
ちなみに寿司にガリがついてくるのは、生魚を食べるときに殺菌効果のあるショウガを一緒に食べることで食中毒を予防するためなんだとか。
④胃腸の調子を整える
ショウガは胃腸の血行を良くすることで働きを活発にして、食べ物の消化吸収を高めます。更に、ジンジンベイという酵素がタンパク質を分解してくれるので胃腸の負担を軽減してくれます。また、それだけではなくジンゲロン、ショウガオールは内臓そのものの働きを活発にして、食欲を増進させるとも言われています。
このようにいくつもの素晴らしい薬膳効果が見込まれるショウガですが、得たい効果によっては、フレッシュなまま摂取したほうが良いのか、乾燥したショウガのほうが良いのか、はっきり分かれるスパイスだということも覚えておいてください。
ショウガの調理方法・保存方法etc.
フレッシュなショウガは、アジアのほとんどの地域でピ魚リッと辛い料理に使われます。中国では主に魚や肉の臭い消し用に挽いたり細かく刻んだり、スライスしたりします。できるだけ強い香りを引き出すために皮付きのまま調理し、食べる前に取り除きます。
日本ではフレッシュなショウガには様々な使い道があります。主な使い道は、中国と同じで魚の臭みを消すこと。また、すりおろしたばかりのショウガとその汁は天ぷらのつけ汁や、ドレッシングに。
インドでは、油にニンニクとショウガのペーストを加えて炒め、料理のベースにしています。
乾燥したショウガは、アジアでは刺激的なスパイスミックスに使われ、欧米ではスパイスのブレンドによく使われます。また、果物との相性が抜群なので、ジャムなどにも使われています。
最後に
今回紹介しましたショウガ。いかがでしたでしょうか?
「フレッシュなショウガと、乾燥させたショウガとで全く違う成分があって、更にそれぞれ違う薬膳効果があるなんて!」と驚いた方もいらっしゃると思います。
是非、胃腸の弱い方や冷えなどでお悩みの方は色々な方法でお試しください!
次回はショウガ同様、皆様もよくご存じのガーリックのご紹介です。
楽しみにお待ちください。